完成
見学会

少し、日本の山の話を

企業活動によって社会の課題を解決する

企業の社会的責任とは

企業の経済活動そのものが、社会に負荷を与えず、環境や暮らしに寄与するものであること。それこそが企業の社会的責任であり、サステナブルな社会をつくる第一歩なのではないでしょうか。未来工房においてそれは、人にとって良い「木」を、環境のためにもきちんと「使う」こと。

いつのまにか、木を使わなくなった森林の国ニッポン

少し前まで身近に当たり前にあった木。しかし、今、木を使った建物や道具を目にする機会は減りました。桶はプラスチックの洗面器に、おひつは保温機能付きの炊飯器にかわりました。縁側はなくなり、光や風を通す欄間や障子は、外と仕切る壁とガラスの窓にかわりました。私たちの心も身体も育む「木」について、少し前の日本に戻って考えてみましょう。

日本の森林率68.5%は、世界で20位。
先進諸国の中で比べると、フィンランド、スウェーデンに次いで、3番目に高い国です。しかし、木材の自給率は現在34.8%。供給されている木材の約65%は外国から輸入しています。

森林の種類

森林は大きく分けて3つの種類があります。きみが住んでいる近くの山は、どんな森かな?

木を「使いこなしてきた」日本

むかーしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へ洗濯に…と、昔話にもあるように、私たち日本人は、遠いむかしから、山に木を植えて育て、住む家や道具、燃料と、様々なものに使ってきました。日本で一番古い歴史書「日本書紀」にも、植林のことが書かれ、1500年も前からずっと、木と一緒に生きてきました。

急速に進んだ近代化と、太平洋戦争。
戦争は山までもかえてしまいました。

造船、建築、軍需用材として、石油・ガスの輸入がとだえてからは燃料として、大量の森林を、防風林、幼齢林までも伐採した太平洋戦争。全国各地の山がはげ山になっていきました。

そして戦後。 深刻な住宅不足により
たくさんの木が必要とされた。

戦時中に大量の木を使った日本。
わずかに残った木も、復興のために伐採。木を使い果たしてしまった日本には、復興のために必要な木材を生産することができませんでした。

そこで、外国産材を大量輸入し、安く、安定供給できるように、一方で、たくさん木を植林する政策が実行されました。

私たちの暮らしに大きく関わる森林

森林は、木材の生産だけでなく、空気をきれいにし、土砂くずれなどの災害をふせぐなど、私たちの暮らしを支えています。

大切なのは国産材を使うこと

森林は、木材の生産だけでなく、空気をきれいにし、土砂くずれなどの災害をふせぐなど、私たちの暮らしを支えています。

木を活かす、森を育てる

今、生きている私たちのために、数十年前にたくさんの木を植えてくれた杣人たち。でもその数十年を待ちきれない間に、木を使い、木と共に生きてきたことを、忘れてしまいつつあります。私たちの心や身体に優しい木を、日々の暮らしに取り入れ、日本の森林を育てていきましょう。