完成
見学会

2020.08.20

未来工房通信

我が家の庭が愛おしい場所になる。

そよぐ木々の葉を窓から眺める。花々と挨拶を交すように、庭に立つ。
花と緑に安らぐ、いつもの、贅沢な時間。
花咲き誇る春に訪れた、一軒のガーデニングセレクトショップ。
優しい色合いの花たちは、主張しながらも互いに馴染み、
こぼれ落ちたオオデマリの花びらさえも美しい。
季節の移ろいと、植物に触れる心地よさを暮らしの中へ届ける。

ご夫婦お二人で営むガーデニングショップ「Prime plants(プライムプランツ)」
店名には、「取り扱うのは最高の植物」と、「お客様の暮らしが植物で豊かに」という願いが込められています。
 お店のブログ「ぷらぷら日記」では、日々の植物の様子をアップ。「プライムプランツという名前は年配の方に馴染みにくいかなと心配していたのですが、ブログの効果か今では「ぷらぷらさん」と呼んでいただいています」と奥様が笑顔で教えてくださいました。

取材に伺ったのは、前々日から降り続いた雨が上がったばかりの開店前。雨を避けるために、小屋や軒先に移動していた植物の苗を、様子を確認しながらお二人で並べます。

「雨が降るたびに移動をしてて、結構大変なんですよ。屋根をかければ楽なんだろうけど、それでは植物に十分な陽が当たらない。お店に並んでいるときは元気に見えても、お客さんのところで枯れてしまうこともあります。光合成をしっかりさせるためにも日光に当ててやることはとても大事」と、ご主人。

箱に入れて運ぶ植物を、早く箱から出してあげるため、市場を通さず生産者から直接仕入れ、お店では、植物の種類はもちろん、全国の生産地と九州の気候の違いを考慮しながら手入れ、育成しています。
「お客さんのところでも元気に育って欲しいから、伝えたいことがいっぱいで。たくさん説明してお客さんに驚かれることも(笑)」

はじめて出会う花色たち

 ご主人がセレクトする草花は、規格外から生まれた珍しい色合いが多く、「カリブラコアやペチュニアにこんな色があるんだ」と、他とは一味違う品揃えに目を惹かれます。はじめは「こんな色がいいの?」と驚いていた生産者の方から、「この色好きでしょ?」と逆に教えてもらうこともあるとか。

 どんな基準で仕入れる花を決めているのか尋ねると、「元気なことと、自分が好きな花」と笑うご主人。「主人は「この花どう?」って私に聞くけど、ほぼ仕入れると決めてるんですよ。でも、私も好きな花ばかりですけどね」と、奥様のご主人の植物を見る目への信頼の深さがうかがえます。

植物とのハーモニーを大切に。

奥様が心惹かれたこの場所に、お店を構えることが決まったのは平成十一年の一月のこと。そこから、ご主人が小屋づくりに取りかかり、なんとその年の四月にオープンされました。木柵や棚なども手がけ、少しずつ増やしていきながら今のスタイルになったとのこと。

「木柵は長持ちするように、木の種類や塗料を試行錯誤。金物で作るのは簡単だけど、植物との調和を思うとできるだけ木にこだわりたい」とご主人。 お話をお聞きする間も、さりげなく植物に目を配るお二人の姿に、植物への深い愛情を感じました。

大ぶりの植木鉢は庭のアクセント。様々なガーデングッズも

店内には植物にまつわるインテリアアイテム

ワイヤーラックにコーディネイト。外でも室内でも参考に

ブラックのカラー。珍しい植物との出会いにハッとときめきます

住所:〒838-0106 福岡県小郡市三沢3634-2
TEL :0942-27-8943
営業時間:10:00〜18:00
定休日:木曜日 ※1月.7月.8月は水・木