作品を産み出す作家の手しごと展(シリーズ 第一回)
未来工房通信
わたしの台所
なかなか帰ってこない子どもをじりじり待つ。
夜更けの会話や、手仕事、寝坊した朝のバタバタ、早起きした朝のコーヒーも、
台所には、いつもの日常と、たくさんの気持ちが染み込んでいる。
なかなか帰ってこない子どもをじりじり待つ。夜更けの会話や、手仕事、寝坊した朝のバタバタ、早起きした朝のコーヒーも、台所には、いつもの日常と、たくさんの気持ちが染み込んでいる。
未完成だから楽しい
糸島市 U様邸
台所が、ワクワクできる場所でないと、料理も楽しくないでしょう?設計の打合せ当初は、台所のどこに何を入れたいか、何もイメージできなかった。だから、からっぽにしておいた。使いながら、収納も家具も、自分で作り足した。お気に入りのものに囲まれて、やりたいことが次々と湧いてくるから、たぶん、ずっと未完成なのではないかなぁ。
スクラップブックから始まった、
わたしの台所計画。
以前住んでいたマンションの台所は狭くて、物が多いところに、みんなで出入りするのが嫌だったので、台所はとにかく広い空間にしたかった。
どんな家にしたいか、好きな写真を集めてイメージを膨らませたけど、結局、台所は、必要なものをあとから足していくのが私には合ってたのかな。
使いながら自分仕様に。
「ここにあったら便利」と、使いながら、必要な場所に。
庭を見ながらお皿洗い。
ぼーっと頭を無にできるお皿洗いは楽しみの一つ。だから食洗機はありません。
庭から恵みを。
梅干しに、バジルソース、赤しそが豊作の年はしそジュースなど、手作りするのが毎年恒例。
共働きで、日々忙しいけれど
福岡市西区 A様邸
福岡市西区 A様邸
週末は、娘と一緒にお菓子をつくる。季節ごとの手仕事や、調味料づくりも楽しい。何より、食べることが好きだから。母から代々ゆずり受けたり、少しずつ買い足した器や鍋。本当に、好きなもの、愛着のあるものだけに囲まれて暮らしている。遠出や旅行はしなくても、台所を囲んで、家族とゆっくり過ごす。いつもの時間を、しみじみ幸せだと思う。
ここが私のいちばん落ち着く場所
家族が寝た後も、私の定位置はやっぱり台所
前に住んでいたマンションは、キッチンが離れていて一人で作業するのが寂しかった。家族で会話しながら、向かい合って料理をしたかったのでこの形に。
時短のためにも整理して
取り出しやすく!
料理道具と調味料など、メインで日常的によく使うものは場所を決めて、シールで中身も把握できるように。
「片付け」という儀式
台所が片付いていないと、一日が終わった気がしない。片付けは、忙しい自分にとって必要な儀式のようなものかな。
好きなことは
とことん追求
季節のものを、美味しく食べるための手間は惜しまない。
特別に台所の形にこだわっていたわけではない。
太宰府市O様邸
大切なのは、私たち自身が何を食べるのか。どんなものでできていて、どんな人の手でつくられているか。
いちばん悩んだのはカウンター。カウンター越しに料理しているのを見ている子供が、体は食べるもので食べているものでできているって、分かるようになった。だから、悩んだけど、カウンターがあって良かったなと思っている。
料理はあまり好きではないけど、
食べるものは大切にしたい
ここは、私が料理に集中したい場所
以前住んでいたマンションの台所は、狭くて、後ろを人が通ると、落ち着いて料理できなかった、だから、動線を2つにしました。
台所に立つのが億劫でも
気持ちを上げたくて、お気に入りのタイルを目の前に。器用に何でもこなせるわけではないから、リビングでなく外を見ながら、集中できるように。
誰がどうやって
つくったものなのか?
広いパントリーはいらない
人のためにつくる家だから、収納は、その場所にとれるだけでいい。子供も増えたけど、今ここにある空間で、十分です。