完成
見学会

だいぜんじ幼稚園(久留米市)

久留米市大善寺町 だいぜんじ幼稚園

子どもにとって良い環境をつくりたい

今回訪れたのは久留米市大善寺にある、築19年を迎えるだいぜんじ幼稚園。
この幼稚園の園舎は、未来工房の家づくりの「原点」でもある建物なのです。

園舎の建て替えが決まったのは1997年。まだ未来工房が久留米の展示場を建てる前のこと。
園児にやさしく安全な環境を与えたいという園長先生の思いから、未来工房と共に様々な自然素材探しが始まりました。
子どもの中には落ちたおにぎりを食べる子もいることから、塗装には化学系ワックスやペンキを使わず「植物性のオイル」を使用し、
構造材や床、ドアに至るまで「本物の無垢の木」と、本物の自然素材にこだわり、子どものことを一番に考えた園舎づくりをすることができました。

子供たちがのびのびと走り回り、教育の面だけでなく遊びの中で、[好きの種を見つけられる子][創意工夫のできる子]という
子供自身の力を引き出したい、という幼稚園の想いが随所に表れた場所になっています。

建てた当時のことをお伺いすると、
「他の幼稚園の方から、わざわざそこまで
こだわった園舎を作るのか?とよく言われましたね(笑)
それでも、園児にやさしく安全な園舎でのびのびと
育ってほしいという想いは譲れなかったので」と園長先生。

「親御さんからよく
〝帰ってきた子供の髪の毛から木の香りがします〟
って言われます。今でも香りがするのでしょうね。
私たちは慣れてしまってるので気づかないのですが…」と
副園長先生が話してくださいました。 園舎建設の想いである「自然素材で園児にやさしく安全な環境」
「園児が自然とつながる平屋造り」という他は、ほとんど未来工房にお任せしたとのこと。

「今でも任せて良かったと思ってます」と満足そうに話してくださいました。

本物の無垢の木のなかで生活すること

にぎやかな園舎をのぞくと、教室とデッキの廊下がぐるりと中庭を囲む、広々と開放感のある造り。
実はこのデッキは一度も張替えをしていません。「雨風が強い日はターフを下ろしたり、手入れが大変ですが、四季を感じ、
園児同士も自然と繋がってくれるこのデッキは、とても重要な場所と思っています」と副園長先生。
デッキに腰掛けて絵本を読んだり、ゴロゴロと転がったりと園児が思い思いに過ごすことのできる良い遊び場になっています。

天気の良い日には中庭に出て、大きな木の木陰でお昼ご飯を食べる日も。
子どもたちは、四季の花や季節の移り変わりを心と体で感じ覚えていくのでしょうね。

「本物」を感じながら
「遊び」から学び、育つ

だいぜんじ幼稚園のこだわりは、「本物」を実際に体験することにあります。

音楽会や発表会はもちろん、日々園児たちが耳にする音楽は、
CDなどは使わず先生たちのピアノの生の音。
食事も自然素材を使った昔ながらのおかずを使ったお弁当です。
そして、子どもたちが大好きな「遊び」を使った教育を
取り入れています。「教える」のではなく、
「遊び」の中で園児たちが自ら楽しんで、
自分で好きなことを見つける。自分たちでやってみて、
失敗したり、工夫したり、喜びや感動を分かち合うことで、
子どもはより意欲を増し成長する。

だから、外遊びの時間もたっぷりとって虫や土に触れたり、
園庭で写生をしたり、自由に創作する時間を大切にしています。

また、園児一人一人にじっくり関わりたいという想いから、
園児の人数は規定よりも少なく設定。
クラスには担任の先生とは別に、子育てが終了した「お母さん先生」がいて、子どもたちを見守っています。

卒園生が先生へ

実は、だいぜんじ幼稚園で働く先生の中には、この幼稚園の卒園生がいます。
やまうち先生とあんとく先生、この2人は学年は違いますが同じ時期に幼稚園に通っていたそうです。
「当時はあまり話したことなかったんですけど、お互い存在は覚えています(笑)。
今思うと、平屋だったからみんなの顔を自然と覚えていたんでしょうね」と先生たち。

だいぜんじ幼稚園では、年齢、クラス関係なく遊ぶ時間をたっぷりとっているので、自然と年上の子が年下の子のお世話するように。
そういった習慣が小学校に上がっても残っているので、「入学してきた下の子達を覚えていて、面倒をみているって聞きます」と嬉しそうな先生たち。

これからもたくさんの園児達を迎える園舎がさらに味わい深いものに変わっていくのがとても楽しみですね。
子どもたちがのびのびと安心して過ごせる園舎は未来工房の自慢です。

(取材/2016年夏)

 

だいぜんじ幼稚園

住所  〒830-0073 久留米市大善寺町宮本791
TEL (0942)27-3600 FAX (0942)27-4387