今回お邪魔したのは、野菜ソムリエのいるお店、レストラン「ローズマリー」営むS様邸。
店舗併用の家の住まれて8年。お店は今年で6年目を迎えました。
「海と山が近く食材に恵まれ、お客様がゆったりとした気分でお食事をしていただくのにぴったりの場所」と、この場所を選ばれたそうです。

無垢の木の家は、ゆっくり時間が流れる。

お店の中に入ると、無垢の木のぬくもりでいっぱいの開放的な空間。
木肌の色も飴色に変わり、建築先に作ったコートハンガーも
味わいが増し、いい色になっています。

「お客さんが言うことはいつも同じなんですよ。」とS様。
まずは、「木の香りがするね～」と言われ、そのあとはふ～っとリラックスされるとか。

お店の駐車場などは、S様がレンガを敷いて作られ、
「手が届く範囲は自分で」とデッキのオイル塗りもされています
お店で使うハーブは、庭で育てているもの。
「このミントは近所の空き地に生えていて、１つ植えたらどんどん増えて・・・」と、適応力に驚き。
他にだいだいやびわも植えられ、実がなるのを楽しみにされています。

思いを込めて・・・

この日は野菜の仕入れにご一緒させて頂きました。
野菜は、糸島でこだわりの野菜づくりをされている玉色の農園さんから。

「売ることだけを考えれば、農薬を使った方が楽だけど、
自分でも食べたいし、そう思えばできる限り農薬は使いたくない」と、
本当に安全なものを作りたいと言う思いで、
日々全力で野菜たちに関わっている玉色農園の楢崎さん。

畑に生える雑草も手で抜き取り、化学肥料を使わず育てた野菜は、「味が濃い！」
「甘い！」と評判で、今は主にレストランに卸されています。
野菜の種類に合わせて一手間かけた料理は、
野菜のおいしさがさらに引き出され、お二人の食に対する思いが伝わります。

想い通りの家づくり。

未来工房との出会いは、新聞広告で見た家の写真。
「ここは良いかもしれない…」と思い、早速、展示場へ。
中に入ると、「やっぱり思った通り！」と感じて、その日のうちに「建てようと思うのですが…」と、スタッフの方に話したら、びっくりされましたよ（笑）とS様。

木のぬくもり溢れる未来工房の家は、S様の想い描いていたイメージにピッタリだったそうで、
「実際に、建築も想い通りにできました」と、満足されているとのこと。
レンガを積み上げた焼き場や汚れ防止も兼ねて壁に張った波板は、イメージした物を形に。
「波板にライトを当てると、陰影が出来ていいんですよ。これも狙い通り（笑）」。
夜は、照明とキャンドルの灯りで雰囲気がガラッと変わるのも気に入っているところだとか

素材を知ること、活かすこと。

S様の作る料理は、素材の味と食感を大切にしたものばかり。旬の野菜を使った、
彩りのきれいなサラダには、自家製ピクルスに、こだわりの手づくりドレッシング。
この日いただいたスープは、玉葱と生姜、リンゴとミントのスープ。

組み合わせたらどんな味になるのかな？と思いながら一口食べると…おいしい！
何かの味が一つだけ強いのではなく、「生姜の味がする…ミントも…リンゴもいた！」と、それぞれの味を感じます。
ふわふわのハンバーグなどのメインと、デザートもいただき、ゆったりとした時間を過ごしました。

食材そのものの味を知り、持ち味を活かす手間が料理なのだなと、感じた一日でした。

（取材/2013年冬）