完成
見学会

手仕事、ワザで造り上げていく家

久留米市善導寺町 T様邸

本当に気に入った物でそろえたい。

お引き渡し後、2年になる寺本さんの家。3ヶ月、6ヶ月、1年と、
時が経つことに少しずつ家具や雑貨が増えているそうです。
「2年たって、やっと一階の家具が揃いました。
二階の家具が揃うのは、あと2年後かな」と笑う奥様。
「まだ、段ボールのままの荷物もあるけど、
本当に気に入ったものを買いたいから」と家具えらびを
徹底したい、という考えはご主人も同じよう。

ちなみに、引っ越した当初は、ダイニングテーブルと椅子の2脚、
壁際のデスクのみのスタートだったとのこと!
椅子は、気に入ったものに出会ったときに買い足したのでデザインはバラバラ。
でも無垢の木の風合いが良く、しっかり馴染んでいます。

間取りを考えるのに一番大切にしたのがキッチン。
キッチンをメインに家族団欒の場所であるダイニングとリビングをレイアウト。
優しい日の光を感じる窓には、グリーンの窓枠、
キッチンの上には欄間を付けレトロな感じをプラスしました。
「リビングから見たキッチンが一番好きなんですよ」と、
奥様の「好き」が詰まっています。
カウンター周りには小物と一緒に家族の写真を飾ったり、窓枠にもちょっとした
小物を飾れるところもお気に入りだとか。

家は手仕事、ワザで造り上げていく物。

ご夫婦にとって、特にご主人にとって、
この我が家が出来上がっていく日々は、やはり特別なものだったとのこと。
大工さんをはじめ、何十人もの職人さんの手が入って、
少しずつコツコツと家が出来上がっていく様を、
家族と共に見ることができたことで、家は工場で作るものではなく、
一つ一つ丁寧に手作業で作っていくものだということを改めて実感できた、とご主人。

今では4歳になったゆうしくんですが、今でも2年半前の棟上げの日のことを覚えていて、
家が建っている現場を見ると「大工さんが作ってる!」と喜ぶそうです。
ご夫婦の表情からは、そんな家づくりに
携わった人たちへの尊敬の気持ちが伝わってきました。
我が家への愛着は、こうやって、家が建っていく途中から育っていくものなんですね。

住まい方に感動

寺本さんに雑貨や家具が好きになったきっかけを聞いてみました。
「未来工房の現場監督になって10年、たくさんの家を見てきました。
自分が関わって出来上がった家に、
可愛らしく雑貨を飾って素敵に住まわれているのを見て、
すごく感動してとにかく嬉しくて。
雑貨好きはそれからですね」と教えてくれました。

休日には家族で雑貨屋さんの蚤の市のイベントに出かけることもしばしば。
「子供は退屈みたいだけど、付き合ってもらっています(笑)」と奥様。
住まい人として、好きなものに囲まれて暮らすことと、
作り手として一軒一軒大事に家づくりすることは、
寺本さんにとって同じこと。
住まい人と同じ目線でこれからも続く家づくり。頼もしい存在です。

(取材/2014年春)