完成
見学会

育て、愛でる庭づくり。

福岡県小郡市 A様邸

育て、愛でる庭づくり。

今回お邪魔したのは、担当スタッフが
口を揃えて「お庭がすごく素敵!」と絶賛するA様邸。

春になり、花が咲き揃ったとお聞きし伺いました。
門扉の横には、白とワインカラーのチューリップが咲く素敵な花壇。
ハーブの一種でもあるアシュガやタイムの花の紫も加わり、
「色の組み合わせがお洒落ですね!」と言うと、
「その色、たまたまなんですよ。二年前に憧れのチューリップの
球根を植えて、花が終わって掘り返したのを、
適当に植えたらその色に」と奥様。偶然とは言え、色の配色は参考になります。

門の中に入ると、さらに新緑の美しい樹木や鮮やかな花々が迎えてくれます。
庭の奥へと続く飛び石の周りには、
様々な種類の草木がリズミカルに植えられています。

実は、このお庭、なんと奥様がつくられたもの。ご主人が単身赴任されている間に、
コツコツ造り上げていったそうです。
庭づくりの記録を見せていただいたところ、本当に何もない、
0からの手作業というから驚きです。いろんな園芸店や植木販売店を廻り
樹木を一ヶ月ごとに一つ一つ植え、飛び石は
お母様に手伝ってもらいながら高さを調整、そしてレイアウト。
じっくり庭づくりに取り組まれ、庭をつくり終わる頃には、ガーデニングの資格も取られました。
「今の季節は、草花がぐんぐん育って、日が経つごとに
庭が違う表情を見せてくれるから毎日が楽しみ」と、奥様。
「家にいる時は、ほとんど庭。電話に出ない時は庭をのぞいて下さい(笑)」

心惹かれるままに。

いろいろな手づくりがお好きな奥様。部屋に飾られたリースは、

お庭で摘み取ったものをドライフラワーにして使っているそうです。

最近のお気に入りは、クリスマスローズ。うつむいて愛らしく咲く花が、
ドライにすると薄い花びらがなびくような姿が素敵です。
つくったリースは差し上げることが多いそうで、
「庭で育てて、収穫して、リースをつくって、誰かにあげちゃう…
なんだかコロッケみたいでしょ」と、気負わず手づくりを
楽しんでいらっしゃいます。

暮らしに合わせて、使いこなす家に。

来客の多いA様の家は、未来工房の
福岡「小さな基本形の家」展示場がベース。
マンションにお住まいのころは、来客をリビングに通すので、
家族が普段通りにできないのが気になっていたそうです。
「その点、玄関から二手に分かれるのはいいですよ!」と奥様。
玄関を入って右が客間で、左はダイニングキッチンと和室のプライベートエリア。
来客中も互いに気にすることなく、家族は普段通りにくつろげます。
お子さんのお友達も気兼ねなく過ごせているようで、気付くとピアノの演奏が始まることもあるとか。
「家は、共有スペースを良く考えることが大事」という奥様。
子どもはすぐに成長し「大人」になってからの時間が長いもの。
だから、家族の間も気兼ねなく暮らすために、脱衣所と洗面を分けるなど、
共有スペースをじっくり考えられました。その分個室はシンプルなつくりに。

訪れる人には「木の香りがする」と言われ、ご家族も家にいる時が一番リラックスできるそうです。

「いつだったか、子どもが『この家を建ててくれてありがとう』と言ってくれたことがあります」と奥様。
その奥様の表情に、喜びと、暮らしの充実感がうかがえ、家族の絆を感じるひとときでした。

(取材/2013年春)