山と海に囲まれた地で、できるだけ手づくりの暮らしを営む住まい
福岡市 H様邸
広い土間と薪ストーブ。波の音と虫の声が響く、自然と共存する住まい
木工作家でもある家人。現役をリタイアし、ふとこれからの人生に思いを馳せたとき、
この山と海のそばで百姓をしながら暮らすことを選んだ。
深く長く軒のかかるテラスに座れば、眼下に広がる大海原を一望できる。
波の音を聞きながら、生い茂る草木に目を遣り、降る雨音に心を傾ける。
夏の夜は、台所のすぐ隣で大人数のバーベキューを楽しむことができるなど、家の外と内の狭間のような使い方もできる。
一階のほとんどを占める16坪の広い土間で、農作業の合間に一服、海の風を感じながらお茶を飲む。
時には客人が集まり、海を眺めながら薪ストーブの火を囲む。
市街地にほど近い場所でありながらも、ここでは時の流れがゆっくり流れているように感じる。
この家と景色があれば、特別なことはせずとも、飽くことがない。
造作のハーフユニットバス。
レッドシダーの木材は、湿気やカビに強いが、湯気を含むと木の香りを強く放つ。
海原を見ながら、まるで温泉旅館のような醍醐味を味わえる。
お茶を飲みながら、無垢の木の匂いと磯の香りを嗅ぐ。
日々、農作業に精を出し、夜は波の音と虫の声を聴きながら、好きなお酒を嗜む。
凪の日もあれば時化の日もある。ここは、人が人らしくいられる場所だと思う。
(取材/2020年夏)
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