家族の真ん中に、大きな食卓を。 | 未来工房|福岡・佐賀・熊本の木の家づくり

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家族の真ん中に、大きな食卓を。

福岡県朝倉市 S様

秋の気配を感じる9月初旬に尋ねたSさんは、3世代7人の賑やかなご家族。
中にお邪魔すると、家の真ん中に大きなダイニングテーブルがドンと構え、このテーブルを囲みながらわいわい食事するのがSさんご家族のいつもの光景。

7人ともなると、洗濯物も一仕事。さぞ大変かと思いきや、奥様からは「この洗濯物を眺めていると幸せだなと感じるんです!」と意外なお言葉。

以前はみなさんと同じく(?)面倒な家事の一つだったそうですが、娘さんが子供の小さな洗濯物を見て「可愛い〜」と笑っている姿を見た時から、気持ちよく風になびく洗濯物は、我が家の幸せの象徴。愛おしい家事になったそうです。

奥様のご趣味は絵手紙。描かれるのは、特別なものでなく日常に散らばる小さな感動。季節を感じたり、お孫さんの成長や旅先など、心が動いた事柄を絵日記を書くように、短い言葉を添え思い思いに書き留めています。

聞けば、もともと絵を描くことが得意だった訳ではないそうで「絵手紙を習ったときは何にも描けなくて。みなさんよく描けるなーと思ってたけど、先生が「下手でいい、下手がいい」と言ってくださって、それからですね」と、今や日本絵手紙協会の認定講師になられています。

一番上のお孫さんがおなかにいるとき、二人目のお孫さんは3才になった日から、ふたりに毎日一枚づつ手紙を添えて絵手紙を出し続けられています。郵便局で風景印を押してもらい、「家に届く絵手紙は保管して結婚するときに渡します。」と、お孫さんへのサプライズ計画を教えてくださいました。

以前の家で使っていた家具を据えて暮らす中で、だんだんとこの家に似合うものがわかってきたという娘さん。新しい家となると、新調してはやく揃えたくなるところですが、焦らずゆっくり。家の中も庭も、自分たちの暮らしに合わせてゆっくり変わっていくことを楽しまれています。

外構は奥様が書いたイメージ図を元にご主人が形に。作ってる途中で「やっぱりこうしたい!」との注文に応えながら少しづつ進んでいます。

そのリクエストの一つが、お孫さんの文字が看板の「きつねのがっこう」。ここは奥様セレクトの雑貨や絵手紙が並ぶお店です。キットの小屋を組み立て、庇やテラスは奥様のリクエストでカスタマイズされました。

中を覗くと、ドライフラワーや器、作家さんの作品や旅先で出会ったあれこれが所狭しと並び、見ているだけでワクワクします。

元気いっぱいのお孫さん達は、庭を走り回り階段を上へ下へ、毎日が運動会のように賑やか!かと思えばいつの間にか安心しきって眠っていたり…。ご夫婦の願い通り、子どもたちが元気にのびのび遊びまわっています。以前は、休みの度に子どもたちをどこへ連れて行こうかと頭を悩ませていたけれど、家の周りを散歩したり、庭の雑草を抜いたり、家のちょっとした仕事をしていたら、いつの間にか出かけること減ったそうです。

でも、まだまだ遊びきれてないというSさん。ご主人はこれから庭に仕事道具用の小屋を建てる予定で、庭に木を植えて木陰ができて、木登りしたり、どんぐりを拾えるような森が作れたらいいなと、この家でやりたいことが尽きません。

「憧れは大好きなベネシアさんの庭。まだまだだけど、少しづつ庭を作っていきたいと思っています。夢は、朝倉のベネシアさん」と奥様が朗らかに笑います。

「自然に囲まれたこの家で、子どもたちが心豊かに、たくましく育ってくれればそれでいい。」どんと構える、Sさんご家族のおおらかさに満ちた暮らし。

次に訪れた時には、今よりももっとSさんご家族の暮らしに似合う家に変わっていることでしょうね。

□きつねのがっこう https://www.instagram.com/kitsune5250/

□雑誌『チルチンびと』113号(2022.10)取材時をこちらからご覧いただけます。

https://www.mirai-kohboh.co.jp/works/62