完成
見学会

北欧の暮らしで学んだ、美しく心地いい家の本質

リビングの広い窓から見えるのは、美しい山の稜線。周囲の田畑はもう収穫を迎えた頃、晩秋の景色がしみいる。
「この眺めを見て、ここに家を建てよう、そう思ったんです」とOさんご夫妻は振り返る。
ご両親から受け継いだこの土地には代々、地元の人々や子どもたちか集まる施設が建てられてきた。
「ここにはもっとたくさんの樹々がありましたが、選りすぐることで山々を気持ちよく眺められるようになりました」大切な土地だからこそ、自分たちもベストな形で受け継いで大切にしたい。そんな想いが伝わってくる。

家づくりのパートナーに求めたのは、「完成した時がベストではなく、時間が経つほどに愛着が湧くような家を建ててくれる会社」だった。そして真夏の暑い中、未来工房の築30年近く経つモデルハウスを見学した。
「外は猛暑なのに室内に入った瞬間、空気がサラサラしていて気持ちいい!30年近く経っているモデルハウスだと聞いて驚きました」家づくりをお願いするならばここだ、と確信したという。

スウェーデンで暮らした経験のあるご夫妻にとっては、未来工房の考え方も決め手の1つとなったようだ。
「僕ら自身だけでなく次の代にも大切に住み継いでもらえる家ができたらいいなと考えていて、古い建物に価値があるスウェーデンで暮らして、ますますそう思うようになりました。経年変化によってさらに良くなる未来工房の家づくりには感動と共感を覚えました」

スウェーデンでは『ラーゴム(Lagom)』という考えがある。「ほどほど」という意味。
何事もやり過ぎず、欲張り過ぎないことが、心豊かで心地よい暮らしにつながるという考え方だ。
O様邸では、素材や色選びから、照明の明るさまで、すべてこの『ラーゴム』が基準となっている。

O様邸には〝家〟の他にもう1つの顔がある。それは、地元の人たちが訪れる小さなクリニック。患者さんにリラックスしていただくためにも、「まずは治療に従事する医師やスタッフが心地よく過ごせる空間づくりを考えました」とOさん。エントランス、待合室にも木と自然光の効果で安心できる空間に。

新居での暮らしは始まったばかり。でも、愛犬のコペンもすっかり新しい我が家が気に入っているように見える。取材中、薪ストーブの出番が待ち遠しいと話していらしたご夫妻。今頃はきっと、家中がやわらかな温もりに包まれているはずだ。